学会長ごあいさつ
ごあいさつ
日本雪氷学会長 高橋修平
2017年6月1日
【2017-2018年度理事会の発足】
2017年5月23日の第1回理事会によって,2017-2018年度の役員が表1のように決められました.役員はほぼ半数が新規役員となり,会長は私が再任されましたのでよろしくお願いします.
ご存じの通り2014年12月に東京都お茶の水の学会事務局は閉鎖して,新宿区のアカデミーセンター・国際文献社に学会事務作業を委託することとなりました.新体制となったこれまでの2年間は,それまで事務局に頼っていた多くの部分を各理事で分担することになり,慣れない作業のためにご迷惑をかけることが多々ありましたが,この2年間で大分落ち着きました.新理事会では,HPの改革,新しい「井上基金」のスタート,「雪氷」の充実化の継続など,新しい企画や行事など行っていきますので,会員の皆様にもご協力のほどよろしくお願いします.
【学会の3つの役目】
学会は,各研究機関と同じように,研究面,教育面そして社会貢献の使命を持っています.とくに日本雪氷学会が公益社団法人となって以来,より一層「公益性」つまり社会貢献が求められています.学会活動がその3つの役割のどこに分類されるかを図1に表してみました.
図1 日本雪氷学会の3つの役割
「研究」は学会の基幹の活動です.学会誌「雪氷」および英文誌BGRは研究成果の発表の場であり,査読者とのやりとりで研究の質を高めています.また,毎年,日本雪工学会と連携して行われる雪氷研究大会では,全国の研究者が一堂に会して研究の進歩が図られています.また各支部でも活発に研究発表会や発表論文集発行が行われています.
「社会貢献」としては,雪氷防災研究の研究自体が社会のニーズに応えていますが,一般の方や子供達向けには,雪氷研究大会時に「雪氷楽会」や公開講演会が行われ,各支部でもアウトリーチ活動が盛んです.また雪崩や吹雪災害に対する突発的雪氷災害調査チーム結成等が行われています.
「教育」の面では,一般の方への雪氷知識普及や雪氷計測技術教育の活動や,雪崩対策技術研修会,積雪観測講習会が行われています.また若手育成を目的として,雪氷研究大会での学生優秀発表者表彰が行われ,今年は新「井上基金」が発足します.
【会員の拡充】
どこの学会もそうですが,日本の人口減に伴う学会員現象が悩みの種です.少しでも魅力ある学会にするよう各種活動のご協力をお願いします.
幸い,雪氷学会は一般の人も雪氷現象に興味を持ち,雪氷災害対応,地球科学まで含む幅広い分野に渡っており,その利点を利用して会員数の拡大にご尽力下さるようお願いします.